高橋健二編訳『ゲーテ格言集』(新潮文庫)

johann wolfgang von goethe, poet, portrait 教養
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世界的文豪による珠玉の言葉

人生の岐路に立たされた時、人は書物に助言を求めます。それは宗教や哲学に関する書物かもしれないし、歴史書かもしれないし、自己啓発本の類かもしれないです。格言集もそのひとつかもしれません。格言は偉人の知恵が簡潔な言葉の中にこめられているので、読みやすくさっと本を手に取って何らかの示唆やインスピレーションを得るときに最適です。

ならば、やはり歴史的に傑出した偉人に助言を求めたいところですが、数ある格言集の中でもゲーテの格言集は、とくにおすすめです。ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテは18世紀のドイツの作家・詩人で、ファウストをはじめとする数々の文学作品を世に送り出したことで知られています。才能に恵まれた彼は文学に飽き足らず、科学者として自然科学の研究に没頭し、移住先のヴァイマル公国においては宰相として政務にもたずさわりました。また、その社交的な性格から多くの著名な友人たちと交流し、晩年に至るまで恋愛にも積極的でした。

そんな優れた知性と豊富な人生経験を兼ね備えた文豪だからこそ、この世のありようを冷徹に見据え、含蓄に富んだ言葉に真実をこめることができたのだと思います。

本書はゲーテの全著作の中から読者にも親しみやすい文言を抜き出して、収録されています。とりあげるジャンルも、神や信仰から人生、人間性、社会、生活、科学、哲学、芸術、幸福、処世など多岐にわたります。読めば必ずや、なにかしら心に響く言葉に出会えるはずです。ぜひ、ご一読を!

最後に、本書からいくつか格言を引用させていだきます。

太陽が照ればちりも輝く。(「格言と反省」から)❞

地上のあらゆる所有の中で、自分のハートが最も貴重なものである。(「フランクフルト学者報知」一七七二年八月)❞

利己的でない好意的な行いが、最も高い最も美しい利子をもたらす。(「ヴィルヘルム·マイスターの修行時代」第六巻から)❞

(引用元:高橋健二編訳「ゲーテ格言集」新潮社)

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